コラム

2024.02.05ワークフロー

ワークフローシステムの作り方とは?簡単に自作する方法やおすすめツールを紹介

日々企業で行う業務では、ワークフローというものが必ず存在します。

 

その理由は1人で仕事が完結することはほとんどなく、他部門のメンバーの連携や決裁が必要となるためです。ワークフローシステムがあると、業務のプロセスがさらに明確になり抜けや漏れ、ミスコミュニケーションを防ぐことができます。

 

本記事では、ワークフローシステムの作り方とその便利なツールについて解説します。

 

 

 

 

ワークフローシステムとは?

「ワークフロー」という言葉をよく耳にするかと思います。

 

この記事では、ワークフローとワークフローシステムの違いに触れながら、ワークフローシステムが果たす機能や目的について解説します。

 

 

ワークフローとワークフローシステムとの違い

ワークフローとは、業務を遂行するにあたって誰がどのようなプロセスを経るのかを明確にしたルールや決まりを意味します。

 

例えば、広告へ予算投下する際には、事前に意思決定会議で直属の上長以外に部門の本部長やCEOから承認を得る必要があるとします。このようなプロセスがワークフローです。

 

ワークフローシステムとは、Webサイト上やアプリなどのデジタルツールを使用してワークフローを実行するためのツールです。

 

 

ワークフローシステムの機能

ワークフローシステムの機能は多岐にわたりますが、その主要な機能は申請と承認です。

 

例えば、新たに人員を採用する際には予算の確保だけではなく、その妥当性についての説明が求められるケースがあります。

 

ワークフローシステムを通じて、担当者は人材採用における必要予算や新規採用の妥当性を入力し申請します。

 

自部門の上長だけではなく、人事管理部門責任者などからも承認を得るため、上長が承認した後、次のステップとして人事管理部門責任者に承認依頼が通知されるのです。

 

 

ワークフローシステムの目的

ワークフローシステムの目的は業務の効率化やプロセスの透明化にあります。

 

前述のようにワークフローの実行においては複数のステークホルダーが関わり、正確な情報伝達が不可欠となります。

 

ワークフローシステムを活用すると、現在はどのようなステータスで誰がボールを持っているかが明確になるのです。

 

ワークフローにおける必要な情報が申請者に予め提示されるため、抜け漏れやヒューマンエラーを防ぐことができます。

 


ワークフローシステムとは?システム導入のメリットや
代表的な機能、選び方も解説

 

 

ワークフローシステムにより効率化できる業務

ワークフローシステムで効率化できる業務は、主に申請、承認、文書保管の3つです。1つのワークフローにおいて、この3つは連携しています。

 

 

・申請業務

申請者が文書内容をシステムに登録します。具体的には、申請フォームやテンプレートに入力する作業です。

 

紙ベースで行っている場合は、申請書に手書きもしくは印刷をする必要がありますが、ワークフローシステムであれば、システム上に入力するだけとなるため効率化が図れます。

 

 

・承認業務

ワークフローシステムの場合、システム上で承認担当者が承認をします。申請内容が入力されると承認担当者宛てにメッセージが届くため、申請の有無を都度確認する必要はありません。

 

紙ベースで行っている場合は、申請書に捺印をし次の承認者に回す必要がありますが、ワークフローシステムであればシステム上で全て完結します。そのため、申請書の紛失の心配はありません。さらに、どの段階で承認がストップしているかも可視化できます。

 

 

・文書保管

紙ベースで行っている場合は、申請書の保管が必要ですが、ワークフローシステムであれば紙の保管は不要です。申請書は、検索機能を使いいつでも閲覧できます。

 

これらの一連の業務は、ワークフローシステムの導入で効率化できる業務の代表的な例です。

 


ワークフローシステムとは?システム導入のメリットや
代表的な機能、選び方も解説

 

 

ワークフローシステムを無料で作る3つの方法

ここでは、予算をかけることなく無料で作成できるワークフローシステムについて解説します。

 

どの方法も一長一短があります。どれが自社にとって最適なのか吟味してみましょう。

 

 

①Excelで作成する

普段使い慣れているOfficeツールを使って手軽にワークフローシステムを作成するには、Excelがよいでしょう。

 

申請する必要事項を直接Excelに入力したり、契約書などの文書はPDFやWordをオブジェクトとしてExcelに添付します。

 

承認ルートは、Excelのフローチャート機能を活用します。承認を依頼する担当者を記載し承認のチェックマークやコメントを入力できる欄を設けます。

 

1度、Excelでワークフローのフォーマットを作成してしまえば、新規ワークフローは1から作成する必要はありません。既存のExcelワークフローを適宜コピーして活用します。

 

ワークフローを進めるには、メールにExcelを添付し承認者に連絡する方法や、OneDriveなどの共有フォルダにExcelをアップロードしTeamsなどで承認者に連絡する方法があります。Excelの場合は、承認依頼の通知が自動的に配信されるわけではないため、運用方法には工夫が必要です。

 

 

②Googleフォームで作成する

Googleフォームは、Googleが無料で提供している機能です。

 

Googleフォームが提供しているアンケート機能を活用することで、ワークフローシステムとしての運用ができます。

 

Googleフォームに入力する申請事項をフォーマットとして作成し、アンケート方式で収集します。承認フローは、Googleスプレッドシートを用いて作成します。

 

承認依頼の通知は別途スクリプトを作成しなければならないため、エンジニアの手助けが必要です。

 

 

③オープンソースを使って作成する

オープンソースとは、ソースコードが無料公開されているソフトウェアのことを指します。

 

オープンソースはエンジニアのスキル次第でカスタマイズできる柔軟性が高いため、自社の用途に応じたワークフローシステムを開発できます。

 

ExcelやGoogleフォームよりも拡張性が高く、さまざまな用途に応じたワークフローシステムを構築する際のオプションとしてオープンソースの活用を検討するとよいでしょう。

 

しかし、オープンソースの活用はエンジニアによるプログラミングやシステム構築を多分に要するため、自社にそのような人材がいない環境では導入が厳しいといえるでしょう。

 


ワークフロー選定ガイドブック

 

 

失敗しないワークフローの作成と運用のコツ

ここでは、ワークフローを作成する際に踏む5つのステップについて解説します。

 

自社の業務内容に照らし合わせながら一緒に考えてみましょう。

 

 

ステップ1:ワークフローを作る目的を明確にする

ワークフローと一言でいっても、さまざまです。

 

予算申請、人材採用、アカウント作成、契約書の締結、契約書の捺印など、多岐にわたります。

 

ワークフローを作成する目的が曖昧だと、ワークフローを通じて最終的に得たい成果や参加者、参加者の権限にズレが生じてきます。

 

例えば、広告予算申請というワークフローがあるとすると、その成果は、予算承認を通じた具体的なアクションの開始、参加者は直属の上長や部門長、CEOなどです。それぞれの権限は、決裁というように整理できます。

 

ここでいうワークフローの目的は、「広告出稿へ向けた広告予算承認のためのワークフロー」というように設定できます。

 

 

ステップ2:登場人物や必要なタスクを洗い出す

ワークフローには各プロセスを担当する登場人物と、その登場人物が実行するタスクが存在します。

 

先ほどの例では、直属の上長や部門長、CEOが登場人物となり、実行するタスクは広告予算に関する決裁です。

 

なお、登場人物やタスクは組織の状況によっては曖昧であったり、決まりが元々なかったりというケースも存在します。そのような場合は、上長に相談しながら決めていくようにします。部門間で合意の場を持つことも必要です。

 

 

ステップ3:各タスクで使う書式を設定する

次に、ワークフローを実行する上で必要な書式を整理します。

 

広告予算申請というワークフローであれば、投下する広告予算費用以外に、広告出稿を通じて得られる定量的、定性的予測データに関する資料が必要となるかもしれません。

 

ワークフローで必要となる書式はケースバイケースです。しかし、初めから全てをそろえる必要はありません。ワークフローの中で指摘を通じて差し戻しを受け、必要となる書式をさらにアップデートするという方法もあります。

 

 

ステップ4:フローを図式化する

ワークフローはPowerPointやExcelなどを用いて図式化します。

 

図式化すると、ワークフローのプロセスをより明確にイメージすることができるようになります。

 

人物のアイコン、各ステップにおける人物の役割、矢印、図形などを用いて、できるだけ視覚的に分かりやすいワークフローを作成するようにしましょう。

 

 

ステップ5:操作方法のマニュアルや説明会を用意する

ワークフローは活用しなければ意味がありません。

 

社内メンバーが臆することなくワークフローを積極的に活用し、業務効率の改善へとつなげてもらうには、操作方法に関する説明会やハンズオンセミナーを開催するのもよいでしょう。

 

1度作成したワークフローの使い勝手を見てもらうため、トライアル期間を設けて社内メンバーからフィードバックを募集することも重要です。

 


ワークフロー選定ガイドブック

 

 

ワークフローシステム|ツナグ・ワークベースでできること

ワークフローシステムを自前で作成するのは手間かかります。そのような場合には、サービスとして提供されているワークフローシステムを導入する方法があります。

 

当社が提供する「ツナグ・ワークベース」は国内で650社以上の企業で導入されており、各社から定評があります。

 

 

工数削減による業務効率の向上

ツナグ・ワークベースは、申請や承認作業をノートパソコンやスマートフォンからアクセスする管理画面を通じて行うことができます。これによって、これまで申請や承認に必要としていた工数の70%を削減することが可能です。

 

とくに、経費精算業務は扱う書類が多く非常に煩雑な業務となる傾向があります。ツナグ・ワークベースを活用することで、そのような経費精算業務はデジタル化されるため90%の工数を削減することが可能です。

 

デジタルを通じたワークフローはテレワークでも対応できるため、柔軟な働き方にも貢献します。

 

 

デジタル化によるプロセスの可視化

複雑な業務や多くの担当者が関わる業務の場合は、各プロセスの状況が見えづらく正確なステータスを把握することが困難になりやすいです。

 

ツナグ・ワークベースは、そのような複雑な環境でもワークフローにおけるプロセスを可視化し、各プロセスが円滑に遂行されるよう支援します。

 

例えば、申請されたワークフローは承認担当者にメールで通知されます。承認されていない状態が一定時間以上続くと再通知のメールを送るなど、プロセスの停滞を自動的に防ぐ仕組みが用意されているのです。

 

 

カスタマイズ対応が可能

ツナグ・ワークベースの特徴の1つは、自社のシステム状況に応じたAPI連携(異なるシステム同士を自動的に連携させること)を通じてカスタマイズできる高い柔軟性にあります。

 

例えば、ワークフローの途中で自社の受発注管理システムや経理システム、人事給与システムとAPI連携ができます。API連携ができることで、自社システムの大きな改修や新たなシステムを導入する予算や工数を削減できます。

 

API連携よって、データは各システム間で自動連携されるため、登録ミスなどのヒューマンエラーを防止できる点もメリットです。

 

 

低コストで運用可能

標準料金としてツナグ・ワークベースの初期導入コストは50万円ですが、ツナグ・ワークベースを土台として自社システムと連携・開発ができるため、開発工数や開発にかかる期間の短縮が可能です。そのため、トータルとして見ると、運用コストを低く抑えられるというメリットがあります。

 

この初期費用は、環境構築や初期設定に関する費用です。その他に、ライセンス費用として1ユーザあたり300円が発生します。ライセンスは10ユーザー以上からの契約となります。

 

このように、ツナグ・ワークベースは比較的コストを抑えた形で導入と運用を実現することが可能です。

 


 

 

ワークフローシステムを導入する際のポイント

ワークフローシステムとして提供されているサービスは数多く存在します。ここでは、ワークフローシステムを選定する際のポイントを3つ解説します。

 

 

自社の規模に合っているか

ワークフローは、企業の規模に応じてそのプロセスの数や必要とする情報が異なります。

 

規模が小さいスタートアップ企業であれば、1つのワークフローは数ステップで完了するかもしれません。企業の規模が大きくなれば、承認担当者の数が多くなり承認のために申請する情報も多くなるでしょう。

 

複雑なワークフローに対応できるワークフローシステムを導入したとしても、自社にとっては不要な機能がついていることがあるかもしれません。

 

ワークフローシステムを提供している会社では、事例紹介がWebサイトに掲載されていることがあります。それらの情報を参考に、どのような規模の企業が利用しているのか確認してみるのも選定する際の手がかりとなるでしょう。

 

 

必要な機能がそろっているか

ワークフローシステムによって提供している機能は異なってきます。

 

まずは、自社のワークフローにおいて何が問題で、その問題に対してどのような機能があれば解決できるのかを社内メンバーで話し合い、リスト化するとよいでしょう。

 

必要な機能がそろっていても、実際に使ってみないと使い勝手が分からないことがあります。

 

無料トライアルを提供しているワークフローシステムもあるので、そのようなサービスを利用して社内メンバーのフィードバックを集め、最終的にそのワークフローシステムがベストなのか吟味することが重要です。

 

 

メンテナンスや運用がしやすそうか

ワークフローシステムとして提供されているサービスのほとんどは、SaaSと呼ばれるWebブラウザを通じて利用するクラウド型サービスです。クラウド型サービスの場合は、ワークフローシステムそのもののメンテナンスや、運用の負担を気にする必要はそれほどありません。

 

自社内に専用サーバを設置し、専用サーバ上でワークフローシステムを構築するオンプレミス型のタイプは、自由度が高いメリットがある一方でメンテナンスや運用にコストがかかります。

 

自社でエンジニアを抱えている企業はオンプレミス型が向いていますが、そうでない企業は負担を考慮しクラウド型サービスの利用がおすすめです。

 


 

 

まとめ

ワークフローシステムは、業務で発生するさまざまなワークフローを効率化し各プロセスが誰でも分かるように可視化するメリットがあります。また、メンバー間のミスコミュニケーションを原因とする情報伝達の抜け漏れを解消する効果もあります。

 

本記事で解説したワークフローシステム「ツナグ・ワークベース」は低コストを実現しながらも、企業の独自要件に応じて柔軟なカスタマイズに対応できます。

 

企業の規模を問わず、企業間の取引における受発注業務の改善に関して特に強みを持っています。

 

担当者が持つITリテラシーのレベルに左右されることなく利用できる画面設計となっているため、社内への浸透という点では大きな心配は要りません。

 

ツナグ・ワークベースでは、導入コンサルティングも提供しています。気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
 


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