コラム

2022.04.26AI-OCR

AI -OCRは手書き帳票にどこまで対応できるのか?

AI-OCRは、データ入力作業の負担を軽減し業務効率化につなげられるサービスです。OCRサービスは以前からありますが、AI技術が搭載されたことによってどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

本記事では、AI-OCRを導入した際のメリットについて解説します。実際にAI-OCRを導入した事例についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
 

 


図解でわかる!入力業務効率化の要(かなめ)AI OCR入門ガイド

 

 

 


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AI-OCRとは

AI-OCRとは、AIを使用したOCRのサービスを指します。OCRとは光学的文字認識のことで、手書きや印刷による文字を読み込み、デジタル化する技術です。OCRの活用方法には、紙の文書をスキャナーで読み込んで、書かれた文字を認識しデジタルデータに変換する例として挙げられます。

 

AI技術を搭載したAI-OCRを取り入れることで、文字入力にかかる時間を大幅に削減できるため、企業の業務効率化につながります。文字入力を効率的に処理できる点が、働き方改革が進められている昨今、AI-OCRが注目を集めている理由です。

 

AI-OCRの活用により、企業はデータ入力に関する悩みを解決できます。実際、AI-OCRは入力作業が発生するさまざまな業種で取り入れられており、業務効率化に役立っているのです。

 

 

AI-OCRを利用する利点

AI-OCRを利用すると、企業は多くのメリットを得ることが可能です。しかし、具体的なメリットがわからなければ導入に踏み込むのは難しいでしょう。ここでは、AI-OCRが備えている機能の解説とともに、AI-OCRを導入するメリットについて確認していきましょう。

 

幅広い帳票のデータ化

AI-OCRの活用によって、幅広い帳票をデータ化ができるようになります。紙の文書をOCRによってデジタルデータに変換するためには、はじめに読み取り位置や読み取る項目などを細かく定義しなければなりません。従来のOCRは、決められたフォーマットにのみ対応していることが多いため、異なるフォーマットが使われた帳票の文字はうまく読み取ってくれないという問題がありました。

 

しかしAI-OCRの場合は、読み取る位置や記載されている箇所をAIが自動的に識別してスキャンできる点が特徴です。そのため、あらゆるフォーマットを事前に登録していなくても、紙の文書をスムーズにデジタル化することができます。

 

一つひとつのフォーマットの登録が不要なので、勤務表や貸借対照表、決算書類、発注書、請求書などのさまざまな書類にAI-OCRを活用できます。帳票について取引先と細かいルールを決める必要もなく、業務の手間を削減することが可能です。

 

また、さまざまな帳票の文字データデジタル化に対応できるからこそ、さまざまな部署で利用できるのも魅力です。複数の部署で文字入力にかける時間を大幅に削減できれば、企業全体の業務効率化につながるでしょう。

 

一括アップロード

OCRを活用すれば、紙に書かれた文字をデジタルデータ化できます。しかし、企業には発注書や請求書などが頻繁に届きます。膨大な数の書類を一つひとつアップロードしていては、OCRを活用しても文字入力の手間や時間がかかるでしょう。

 

しかし、AI-OCRの場合は書類の一括アップロードができます。たくさんある書類をまとめてアップロードすると、データ化された情報が素早くCSVで出力されます。1枚ずつアップロードをする手間をなくし、作業時間の大幅な短縮につなげることが可能です。

 

その一方で、AI-OCRでは個別設定を柔軟にできるため、読み取りの制度を向上させさらなる作業時間の短縮も叶います。AI-OCRは、自社独自のフォーマットや手書きの傾向に合わせて設定を変えられます。一括アップロードでも設定変更でも無駄な時間を削減できるため、社員の負担を軽くすることが可能です。

 

特定期間での利用

毎日のように発注書や請求書が届く企業がある一方、特定の期間のみデータ入力作業が増える企業もあります。帳票のデジタルデータ化が頻繁に発生しない企業や部署の場合は、毎月費用が発生する仕組みのAI-OCRを選ぶとコストがかさんでしまうでしょう。

 

そのような場合は月単位の契約が可能なAI-OCRを選ぶと、必要なときだけ契約するという使い方ができコスト削減につながります。業務効率化を実現できたとしても、無駄な費用がかかってしまっては企業にとって損失となってしまいます。

 

サービスを選ぶときは、初期費用や月額利用料金だけでなく、月単位での契約ができるかどうかも確認するとよいでしょう。

 

 

AI-OCRの精度は99%以上

従来のOCRでは、手書き文字の認識率はそこまで高くありませんでした。特に日本語は、漢字だけでなくひらがなやカタカナが使われていることに加え、漢字の「工」やカタカナの「エ」といった認識しにくい文字もあります。そのため、OCRによる読み取りやデジタル化の難易度は高く、あまり精度が高いとはいえませんでした。

 

しかし、AI-OCRの文字認識率は99.22%となっています。この高い数値には、AIでは一般的な機械学習と深層学習が関わっています。

 

機械学習(マシンラーニング)とは、数多くあるデータに対して人間が着目すべきポイントを指定し、それをコンピューターに繰り返し学習させる技術を指します。そして、機械学習の発展系が深層学習(ディープラーニング)です。深層学習ではコンピューター自身が数あるデータから着目すべきポイントを抽出し、学習を繰り返します。

 

AI-OCRでは、深層学習によって誤認識を学習し、使うごとに文字認識率を高めていけるのが特徴です。文字そのものだけでなく、前後の文字や文章などから正確な文字を読み取って表示することもできます。癖があって読みにくい手書き文字でも高い精度で読み取れるので、修正の手間が削減されて社員の業務負担を減らすことが可能です。

 

高い精度でストレスなく業務効率化を実現したいのであれば、従来のOCRではなくAIを使用したシステムを導入するとよいでしょう。

 

 


図解でわかる!入力業務効率化の要(かなめ)AI OCR入門ガイド

 

 

 

AI-OCRを活用した事例

化粧品通信販売を行うA社では、顧客の年齢層が50代以上と高いこともあり、個人の注文はファックスが中心です。ファックスによる注文内容は定期購入だけでなく、スポット購入や新規購入もあります。多いときは1日100枚、1ヶ月に3,000件もの手書きの注文が届くこともあり、それらをすべてデータ入力するのは社員にとって大きな負担でした。

 

また、人の手で読み取って入力することにより、入力ミスも起きていたのです。そこで、業務効率化とミス抑制につなげるために、AI-OCRシステムを利用しはじめました。

 

精度の高いソリューションを導入することで、入力作業の手間は大幅に削減されました。同社ではデータ入力作業をもともと5人で対応していましたが、AI-OCR導入後は2人で業務を回せるようになったのです。スピードや精度は、AI-OCR導入前に比べて約3割向上しました。

 

さらに、データ入力のスピードが加速したことで、顧客に商品を届けるまでの時間が半日~1日早くなったのです。そのほか、注文以外の会員登録の帳簿などもAI-OCRで対応しているため、集計業務以外の業務も効率化につながっています。

 

 

 

 

まとめ

AI-OCRを活用することで、紙に書かれた文字のデジタルデータ化がスムーズにできるようになります。業務効率化や社員の負担軽減につながるため、データ入力作業のある企業は導入を検討してみてください。

 

AI-OCRを導入する場合は、無限の「AI入力ソリューション 完全クラウドサービス」がおすすめです。幅広い種類の帳票をスムーズにデジタルデータ化できるうえに、一括アップロードでまとめて処理できます。さらに、特定の期間だけの利用も可能です。

 

もちろん読み取り精度は高く、手書きの帳票が多くても業務効率化を実現できます。サービスのカスタマイズに対応するなど企業のニーズに合わせた利用もできるため、AI-OCRが気になっている人は一度ご相談ください。

 

 

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