コラム

2020.10.02ワークフロー

業務フローはなぜ必要なのか?作成目的と目指すべきゴール

前任から引き継ぎを受けたものの、業務フローがなくて困った経験がある方は多いのではないでしょうか。業務フローがあると、どんなときに役立ち、組織にどんなメリットをもたらすのでしょう。本記事では、業務フローを作成する目的とメリット、そして実務と業務フローを結びつけるためのコツについて解説します。

 

 

 

 

 

業務フローを作成する主な目的

そもそも業務フローとは、何のためにあるものなのでしょうか。

 

ひとことで言うと、作成の目的は、「業務の可視化(見える化)」です。

 

どんな業務にも、一連の流れというものがあり、業務を効率よく進めるための最適な流れが存在します。その最適な流れを客観的な視点で図解したものが業務フローです。主観的な視点を省き、できるだけシンプルに構造化することで、誰が見ても直感的に理解しやすくなります。

 

業務の可視化は組織の何を変える?得られるメリット

業務の可視化は、組織の業務改善に不可欠です。業務を可視化することで得られる具体的なメリットの例を紹介します。

作業プロセスを社内・社外で共有しやすくなる

まず、業務プロセスが可視化されれば、さまざまな場面で共有化しやすくなります。たとえば、業務フローは、新人教育の基礎資料として使えます。まったく内容を知らない相手の場合、まず業務フローで大まかな流れを理解してもらったところで詳細な説明に入るほうがスムーズです。

 

また、あるべき流れを業務フローとして整理・可視化することで、業務のやり方のバラつきを抑えられます。担当者によってパフォーマンスに差が出るということがなくなれば、ジョブローテーションもしやすいでしょう。

 

さらに、上場企業の場合、内部統制の評価結果を内部統制報告書として金融庁に提出する必要があります。業務フローは内部統制の証拠書類としても有効です。

現状の課題や問題点に気づきやすくなる

業務の中で「無駄だ」と感じるポイントがあっても、原因追及にまでは至らず、そのまま放置しているケースも少なくないでしょう。フロー化によって業務を可視化することで、発生している無駄や省略できるプロセスなどが見えやすくなります。

 

「手入力が多い」「最終承認までのプロセスが煩雑すぎる」「資料の多重管理が発生している」など、図解することで気付くポイントもあるはずです。

 

なぜ記入ミスや勘違いが発生するのか、決裁までにこんなに時間がかかるのかという問題の根本を把握できれば、理にかなった改善案を提示できます。

わかりやすい図解で業務改善の議論がしやすくなる

業務フローがあれば、現状のフローが最適かどうかを議論する入り口に立つことができます。長年踏襲されてきたやり方であっても、そのフローが現代にも最適とは限りません。しかし、いざ組織内のフローを見直すとなると、実務に関わっていない管理職や関連部門の承認が必要となるケースも少なくないでしょう。

 

わかりやすい図解があれば、その業務を担当していない人が見ても一連の流れを客観的に整理でき、共通認識を持つことができます。足並みがそろった状態で議論を始められるので、本題である改善提案に時間をかけることができます。


 

 

「作って終わり」は意味がない!フロー化におけるゴールとは

よくある失敗が、業務フローを作成して満足してしまうというパターンです。誰も見ない業務フローはないのと同じです。実務に役立って初めて、業務フロー作成の意義があったといえます。そのためには、業務フロー作成後に以下のようなプロセスで実務と連携させていきましょう。

現場の実情に合った内容へ改善する

業務フローが浸透しない原因のひとつが、実情との乖離です。

 

たしかに業務フローではもっとも効率的な流れが提示されるべきですが、あまりにも理想を詰め込み過ぎると実現が困難な場合があります。

 

また、その業務フローに沿おうとするあまり、肝心のアウトプットクオリティが低下してしまっては本末転倒でしょう。業務フローは実際にその業務を担当したことがある社員が、現実的な視点で起案するのが理にかなっています。

 

さらに、起案したフローで実際に業務を行い、作業時間の目安は適正か、承認ルートに無理はないかなど、実情とのアンマッチがないかを確認し、修正しましょう。

業務フローとマニュアルを連動させる

業務フローとマニュアルを連動させ、マニュアルの属人化・形骸化を防ぐことも大切です。

 

業務フロー図では補いきれない業務の細かな手順やノウハウを明文化したものがマニュアルです。業務フローとマニュアルは、必ずセットで管理し、タイムリーに更新していきましょう。更新担当者も同じ社員にしておくといいでしょう。

 

業務フロー図をクリックすると、該当するマニュアルの項目に飛ぶようにするなど、双方の文書をリンクさせることで連携が強化されます。

 

また、ナンバリング機能を使って、双方の資料の項目番号を統一させておくと、セットで活用しやすくなります。最新版の資料は、オンラインの共有フォルダにアップロードするなど、誰もが必要なときに閲覧できる環境を整備することも大切です。

フロー化で明らかになった課題を解決する

最後に、フロー化で明らかになったプロセスの無駄などを改善していきましょう。

 

ここで徹底的に無駄を削減できれば、業務のブレークスルーにつながります。効率化を実現するための手段のひとつが「電子化」です。手入力やわざわざ資料を持参していた承認作業などを電子化できれば、従来のプロセスを一気に短縮することが可能です。

 

たとえば、無限の業務プロセス連携サービスである「二次元ワークフロー・ソリューション」を導入すれば、AIによる自動転記によって、人為的なミスが減ります。

 

また、承認作業もワークフローで一元管理できるようになるので、決裁までのスピードがアップし、承認に至るまでのプロセスもすべて可視化されます。

 

まとめ

優れた業務フロー図が共有されていれば、チームの作業効率をアップすることが可能です。

 

そのためには、マニュアルとも連携させ、常に最新の状態を保つことが大切になります。業務フローのゴールは、適宜ブラッシュアップし、無駄を減らして業務の効率化につなげることです。

 

当社の「二次元ワークフロー・ソリューション」使えば、業務を合理的にスリム化でき、さらに業務フローやマニュアルを更新・管理する手間も省けます。ワークフローツールをうまく活用することで、生み出された余剰時間を使い、さらに価値の高い仕事へとシフトしていきましょう。

 

 


 

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