2022.05.09AI-OCR
AI-OCRとRPAを解説!機能の違いや連携することの効果
ビジネスにおいて業務効率化の重要性が高まる中「AI-OCR」や「RPA」を導入する企業も増えています。AI-OCRとRPAは、いずれも従来のバックオフィス業務が抱えている無駄をなくせる優れたソフトウェアです。
また、それぞれを連携させることで、さらなる業務効率化の実現につながります。
そこで本記事では、AI-OCR・RPAの基礎知識や機能の違い、連携によりもたらされる効果など幅広く解説します。
目次
AI-OCRとは、OCRにAI(人工知能)の技術をプラスしたソフトウェアのことです。しかし、そもそものOCRについてご存じない人もいると思います。まずはOCRの意味から解説し、AI-OCRとの違いやメリットについてもお伝えします。
そもそもOCRとは、手書きや印刷物の文字を光学的に認識し、電子データ(文字コード)に変換するソフトウェアのことです。「Optical Character Recognition」を略した言葉で、日本語では「光学文字認識」と訳されます。
紙面上・画像上に記載された文字は通常、コンピューターが内容を判別できません。その点、OCRにより記載された文字を一つひとつ文字コードに変換すれば、コンピューター上で「文章」として扱えるようになります。
最近では多くの企業が、ペーパーレス化を実現するためにOCRを活用しています。紙の文書をスキャナで取り込み、OCRで電子データ化すれば、オンラインで文書を管理でき業務効率化・コスト削減につながります。
ただし、従来のOCR製品には精度面などの課題もありました。こうした課題を解決するために有力となるのが、AI-OCRです。AI-OCRとは、AI技術を駆使してOCRの性能を高める上位互換ソフトウェアを指します。
AI-OCRのメリットは、主に二つあります。
①識字率が高い
OCRの文字判定は、あらかじめ登録された文字パターンと読み取った文字を比較し、一致するものを見つける方式です。登録された文字と比較するため癖がある手書き文字など、想定するパターンからかけ離れたものは正しく認識できません。
AI-OCRには、文字認識にAIの「機械学習」を活用できるという特徴があります。機械学習とは、コンピューターに膨大なデータを与えて学習させることで、高度な判断・思考を実現するAI技術のひとつです。AIが新しい文字パターンを自ら学習するため、文字判定を繰り返すたびに精度が向上します。
②さまざまなフォーマットに対応できる
従来のOCRで文書を読み取る場合、読み取り位置や細かいデータ項目を事前に設定する必要がありました。この設定作業は手間がかかるのはもちろん、間違いがあれば想定した通りに文章を読み取れません。
しかしAI-OCRの場合は、読み取るべき文字の位置やデータ項目をAIが自動で見つけてくれます。そのため、どんな帳票であっても文書をスキャンするだけで電子データ化が可能で、大幅な業務効率化につながるのです。
続いて、RPAについても解説します。こちらも業務効率化につながるソフトウェアですが、AI-OCRとは機能が全く異なります。
RPAとは、日々繰り返し行うパソコン作業を自動化してくれるソフトウェアです。「Robotic Process Automation」を略して、このように呼ばれます。
RPAによるパソコン作業の自動化は、利用者の操作を記録・再現することで実現します。まずRPAの利用者は、自動化したいパソコン作業の手順を実施します。そしてRPAはその作業内容を記録し、利用者の指示を受けて再現するのです。RPAにはスケジュール実行などの設定もあり、記録した作業内容は柔軟なタイミングで実行できます。
RPAのメリットは、主に二つあります。
①幅広い定型作業を自動化できる
RPAは、異なるアプリケーションやシステムを組み合わせた複雑なパソコン作業でも自動化できます。例えば、Excelファイルから読み取ったデータを社内システムに登録するといった作業でも問題ありません。幅広い定型作業を自動化できるため、業種や部署を問わず大幅な業務効率化につながります。
②人的ミスを防げる
パソコン作業を人間が行う場合、集中力の低下などささいな理由によりミスが発生することもあります。複雑な作業であればあるほどミスも発生しやすくなり、業務品質の低下を引き起こします。RPAの場合は、ソフトウェアが登録された作業内容を忠実に行うため、人的ミスを防止することが可能です。
AI-OCRとRPAを連携させることで、さまざまな効果が得られます。主な4つの効果について、順番に解説します。
AI-OCRとRPAを連携させれば、より広範囲におよぶワークフローも電子化・自動化できます。例えば、紙の見積書に記載された内容を、手作業で会計システムに入力するケースを考えましょう。見積書を片手にデータ入力するのでは時間がかかるだけでなく、見間違いや入力ミスも発生します。
AI-OCRとRPAを連携させれば、紙の見積書をAI-OCRで電子データ化し、必要なデータをRPAにより会計システムに入力することが可能です。電子データ化からデータ入力までの幅広い作業を自動化でき、より業務効率化につながります。
AI-OCRとRPAの連携により自動化プロセスを構築すれば、特定の部署に限らず社員による手作業の負担を減らせます。また、異なる部署の業務プロセスを統合的に自動化することも可能です。
部署の枠を越えて業務の無駄をなくすことで、生産性のある業務に人的リソースを集中できます。結果として、全社的な生産性向上につながるでしょう。
紙の文書を扱う無駄の多い作業や、日々繰り返す冗長なパソコン作業は、特別な社員を選ばずとも務まる業務です。こうした業務に多くの時間を取られると、社員のモチベーション低下を引き起こすこともあります。
AI-OCRとRPAの併用によりこのような業務を自動化すれば、社員が他の業務に多くの時間を使えます。やりがいのあるクリエイティブな業務を割り振ることもでき、社員のモチベーション向上にもつながるでしょう。
現代のビジネスにおいてパソコン作業は欠かせないものです。そのため、どの業種でもAI-OCRやRPAの活用による自動化は進んでいるといえます。競合他社がAI-OCRやRPAで業務効率化すれば、新製品の開発などにより多くの人的リソースを投資できるでしょう。
つまり、AI-OCRやRPAが普及することで、市場のレベルが高まるということです。こうしたソフトウェアを自社だけが活用しないのでは、市場競争で後れを取ることになりかねません。AI-OCRやRPAの導入による業務の自動化は、企業としての競争力を向上させるうえでも重要となります。
AI-OCRとは、AI技術を活用することで高精度な文字認識を実現するソフトウェアです。さまざまな文字を正確に判別できるだけでなく、文字の位置やデータ項目をAIが把握するため、幅広い帳票を電子データ化できます。
またRPAとは、日々繰り返し行うパソコン作業を自動化してくれるソフトウェアです。AI-OCRとRPAを連携させることで、より広範囲な業務の自動化が可能となります。その結果、生産性やモチベーションの向上など、さまざまな効果が得られるでしょう。
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