2020.11.10AI-OCR
書類の電子化によるメリットとデメリットとは?【イラストで解説】
業務効率を改善するには様々な方法が考えられますが、そのひとつが「書類の電子化」です。書類の電子化にはメリットが多いものの、デメリットもあるので、導入前にしっかり把握しておくことが大切です。そこで当記事では、書類の電子化がもたらすメリット・デメリットや、電子化を推進するポイントについて詳しく解説します。
まずは、書類を紙ベースからデジタル化することのメリットについて考えてみましょう。大きく分けて、以下の5つのメリットがあります。
書類を紙のまま保管するには、当然ながらその分の格納スペースが必要です。大量の書類を収容する倉庫や資料室が社内にあると、そのための維持管理コストがかかります。もちろん、倉庫や資料室に設置するキャビネット・棚なども必要です。
そして書類は増える一方で、定期的に整理する必要もあるため、人件費もかかります。また紙ベースで仕事をすると、データを紙に起こすことになるので、印刷コストも発生します。
書類を電子化した場合、こうしたコストや手間を一気に削減できるうえ、省スペース化にもつながります。
管理の手間も減らせるので、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。
紙の書類が膨大にあると、欲しい情報が載ったものを探し当てるのは至難の業です。
年度・月別、部門別などに細かくファイリングしていても、必要な情報にたどり着くまでにはいくらか時間がかかります。特に、閲覧頻度の低い書類などは、倉庫や資料室の奥に埋もれていて見つけにくいということもあるかもしれません。
デスクにしまってあるのか倉庫に保管されているのか分からず、心当たりのある場所を探し回らなければならないケースもあるでしょう。
一方、データをデジタル化すると、キーワードや条件などで検索できるので、欲しい資料がすぐに見つかります。
書類を探すために時間を無駄に使うことがなく、スムーズに作業できるでしょう。
紙媒体のものは、置き忘れや誤廃棄など、どうしても紛失のリスクがつきまといます。
社外で大事な書類を紛失すれば、それは大きなセキュリティ事故となります。
書類を電子化すれば、こうしたセキュリティリスクを低減できます。
パスワードを設定して閲覧者を制限したり、バックアップを取って万一の紛失リスクに備えたりすることが可能です。
紙の書類では、経年劣化による黄ばみや褪色を避けられません。いずれは字が見づらくなったり、ページが破れて必要な部分が読めなくなったりすることも考えられます。
その点、書類をデジタル化しておけば、どれだけ長期保管しても経年劣化を心配する必要はありません。
紙ベースよりも紛失しにくく、いつまでも残しておくことができます。
書類を電子化することにより、環境問題に取り組む前向きな姿勢も示せます。ペーパーレス化の推進は、持続可能な社会への取り組みにもつながり、「環境破壊や地球温暖化などの問題に配慮している企業」として社会的な評価を受けられるでしょう。
書類のデジタル化には多くのメリットがありますが、デメリットや注意点についても把握しておくことが大切です。書類の電子化は、主に以下のようなデメリットも抱えています。
書類を電子化すると、これまでとは業務のやり方が一変します。書類の直接の受け渡しがなくなり、オンラインで資料を送付するようになるなど、これまでとは違う新しい方法に慣れる必要があります。その際、急激な業務改革により社内に混乱を招く恐れもあるため、書類の電子化に関する通達・共有を徹底することが大切です。
電子化するといっても、残念ながらすべての書類を電子化できるわけではありません。中には契約上や法律上の理由で、紙のまま保管しておかなければならない書類もあります。
データと紙の両方で書類を管理しなければならない点には、あらかじめ注意が必要です。
電子化を実現させるために、多くの場合、システムやツールを導入します。システム・ツールの種類や会社の規模などによって、ある程度差が出るものの、初期費用として数百万円程度は見ておかなければなりません。
コストを考えるとなかなか導入に踏み切れないというケースもあるでしょう。
電子化された書類や資料は、システムのサーバーやクラウドに保存されます。システム障害が起きたり、インターネットの接続が不安定になったりすると、文書にアクセスできなくなる可能性があります。
ソフト面だけでなく、パソコンやタブレット機器の故障など、ハード面の理由により閲覧不可になるケースもあります。
社内には、パソコンや新しいシステムの操作に抵抗がある人もいるかもしれません。特にベテラン社員の中からは、これまでの業務の進め方を変えることに難色を示す人が出てくる可能性もあります。
ペーパーレス化を進める理由や必要性を周知徹底したり、新しいシステムの使い方に関する研修を行ったりして、心理的なハードルを下げる努力が求められるでしょう。
ここまで、書類の電子化における主なメリット・デメリットを合わせて10個ご紹介しました。電子化を円滑に進めるにあたり、これらを把握するとともに、いくつか押さえておきたいポイントがあります。
まず、社内で保管している文書の量や種類を把握することが先決です。次に、その中から電子化する書類の範囲を決めます。中には、紙ベースのほうが作業を進めやすいものもあるはずです。
関係する部署や担当者を集めてヒアリングし、電子化するものとしないものを明確にしておきましょう。
電子文書の運用に関して、事前にルールを決めておくことも大切です。各文書を保管するフォルダやファイル名、閲覧者の範囲などを初めに決めておけば、導入後にスムーズに運用を開始できます。
電子化を進めるためには、紙の代わりとなるツールやシステムが必要です。
ここからは3種類のツールについて、それぞれの特徴を解説します。
「クラウドストレージ」とは、インターネット上のクラウドにデータを保存する方法のことです。
社内の専用パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンなどどの端末からでもアクセスでき、外出先からも閲覧可能です。端末にデータを保存するわけではないので、盗難や紛失のリスクからも守られます。また、クラウド上でファイル編集ができるため、複数の人数で共同作業をすることもできます。
タブレット端末を使えば、パソコンよりも手軽にデータベースにアクセスできます。
スマートフォンよりも大画面で、編集や更新作業などもしやすいのが特徴です。タブレット端末を導入する際は、自社のインターネット環境や導入するシステムとの相性がよいかチェックしましょう。
電子化ツールを使用すれば、簡単にデジタル化できます。
手書き文字をデータ化する「OCR(光学的文字認識)」という専用アプリケーションを使えば、手書きの書類でもわざわざ手入力する必要はありません。ただし、手書き文字が読みにくい場合や原稿の状態が悪い場合などは、読み取りの精度が低くなるので、修正を要します。
そんな時は、株式会社無限が提供する「AI入力ソリューション(AI-OCR)」を使ってみましょう。「AI入力ソリューション(AI-OCR)」ならOCRの読み取り精度が高く、入力の負担を軽減できます。クラウド上でどこからでも利用できるため、テレワークにも向いています。
膨大な紙文書や帳票を電子化したい時も、「AI入力ソリューション(AI-OCR)」なら枚数制限がありません。読み取り後にはデータ補正処理が行われ、正確かつスピーディーな処理が可能です。
書類の電子化には、業務の効率化やセキュリティリスクの低減など様々なメリットがあります。
この記事ではデメリットも取り上げましたが、いったん電子化を実現させれば、デメリットを上回るメリットが期待できます。
「AI入力ソリューション(AI-OCR)」などの便利なツールも活用して、さっそく社内のペーパーレス化を進めていきましょう。
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