コラム

2023.01.30AI-OCR

データ入力の効率化から始める業務のDX化 データ入力業務を効率化するメリットとは? 業務のDX化について解説

「データ入力の業務に時間やコストがかかりすぎている」「データ入力を効率的に行いたい」というような課題を抱えている人は多いでしょう。

 

データ入力は簡単な業務と思われがちですが、労力のかかるものです。また、人力で行うと時間がかかるうえ、ミスもしばしば発生してしまいます。

 

この記事では、データ入力業務の効率化によって得られるメリットや、効率化の方法などについて解説します。

 

 

 

 

 

データ入力業務とは

データ入力業務とは、手書きなどアナログ形式で保存されているデータを、PC上で扱えるようにデジタルデータとして入力する業務のことです。

 

顧客情報やアンケートの回答結果など、企業が集めるデータは最初からPCで扱える形になっているとは限りません。紙に書かれたアナログデータは、フォーマットに従って入力し、デジタルデータ化することで、はじめてPC上で扱えるようになります。

 

データ入力業務は、紙などに書かれたデータをPCに入力して保存し直す業務といえるでしょう。

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データ入力を効率化するメリットとは?

上記で紹介したRPAやAI-OCRなどのデジタル技術を活用して、人間の手作業に付随する課題を解決するのも重要なDX化のひとつです。また、データ入力業務を効率化することは、以下で紹介する理由によって、DX化を推進するうえで大きな意義を持ちます。

 

 

工数の削減で生産性が上がる

データ入力業務をデジタル化することで、これまで人間が関与していた工数を大きく削減し、多くの時間と労力を節約できます。これによって、これまでデータ入力を行っていた社員には他の仕事をこなす余裕が生まれ、より複雑な判断や創造性を要する仕事など、人間ならではの仕事に専念しやすくなるでしょう。

 

データ入力業務そのものにしても、RPAなどによって自動化されたプロセスは、人間よりも正確かつ迅速に作業を遂行できます。人間なら単調な作業に飽きてしまうところも、ソフトウェアならば24時間休みなく安定したパフォーマンスを発揮可能です。

 

こうした効果により、データ入力の効率化は業務全体の生産性向上に寄与します。単純作業を自動化・省人化し、限られた人員のパフォーマンスを最大化することは、今後少子高齢化がさらに進行し、労働人口の減少が深刻化していくことに対応するためにも必要です。

 

 

スピーディーで正確な分析が可能になる

データ入力を効率化することは、その後のDX戦略の布石にもなります。DXにおいては、自社に蓄積したデータを分析し、それをビジネスに活かしていくことが重要です。そして、ここで使うデータは、基本的に多ければ多いほど、新しければ新しいほど、現在の状況を正確に反映したものになります。

 

データ入力作業を効率化することで、企業はさまざまな情報をより迅速にデータ化することが可能です。これは、データ分析の正確性やリアルタイム性の向上に貢献し、自社のデータ活用の効果を大きくすることへとつながります。

 

 

データの一元化で管理と共有をスムーズにできる

データ入力の効率化は、データの一元管理を進め、全社的な情報共有をスムーズに進めるうえでも重要です。縦割り構造の多い日本企業では、システムやデータベースなども部署ごとに別々のものを使用していることがしばしばあります。こうした状況は、部門間の認識のズレを呼び、全社的なDX戦略を実施するうえでも阻害要因になりかねません。

 

その点、データ入力作業をデジタル化すれば、ERPやCRMといった一元管理に適したシステムへと、データを迅速に反映できます。その結果、部門間の情報共有もよりスピーディーになり、スムーズな連携が取れるようになるでしょう。

 

アナログでのデータ入力業務の課題

データ入力は、多くの場合人の手によるキーボード入力で遂行される業務です。このようなアナログなやり方でのデータ入力業務には、いくつかの課題があります。

 

まずはアナログでのデータ入力業務の課題について、見ていきましょう。

 

 

個々人に処理能力の差がある

ひとつめの課題は、データ入力を担当する人によって、能力に差があるということです。

 

データ入力は、担当者の習熟度によって効率性が変わってきます。例えば、タイピングの早さや入力ツールの理解度などは、人によってバラバラです。そのため素早く入力できる人とそうでない人との間で、処理能力の差が生まれます。

 

処理能力に差があると、データ入力担当者の給与が同じ場合、不満などが生まれる原因となるでしょう。また、個々人の処理能力に依存することにはリスクもあります。タイピングの早い人が休職するだけで、会社の業務全体に遅れが生じるかもしれないからです。

 

 

ヒューマンエラーなどが発生する

2つめの課題は、ヒューマンエラーが発生することです。

 

人の手でデータ入力を行うからには、どうしても入力ミスなどのヒューマンエラーが発生する可能性があります。もちろん、二重三重にチェックする体制を敷くことで、ミスを減らすことは可能です。しかし、そのためには多くのリソースを割かなくてはなりません。

 

人力でデータ入力を行うことは、ヒューマンエラーに対処しなくてはならないため、管理が難しいのです。エラーを減らすことにもコストがかかるため、企業資源の活用が非効率的になってしまうのも問題といえるでしょう。

 

 


 

 

 

DX化を推進するうえでの注意点

DX化は企業にとって多くのメリットがありますが、簡単に実現できることではありません。DX化を推進する際には、以下で挙げる点に注意する必要があります。

 

 

IT人材育成の必要がある

DX化を推進するためには、それを主導するIT人材を確保することが必要です。しかし、現状の人材市場においてIT人材は不足傾向であり、自社のニーズに合致した人材を確保するのは容易ではありません。

 

DX化には、単にITスキルが高い人材を雇えばよいわけではないことも難点として挙げられます。というのも、DX化においては自社の事業の特性や課題を深く理解し、その解決に資するようなIT活用を行う見識が問われるからです。こうした理由から、DX化においてはITの専門知識を持ちながら、自社やその業界の事情に通じた人材を確保することが理想的と考えられます。

 

長期的にDX化へ取り組んでいく中では、外部から人材を調達するだけでなく、自社の既存人材をIT人材へ育成していくことも重要になってきます。さらに、全社的にDX化を進めるうえでは、一般社員に関しても基本的なITスキルやITリテラシーを高めるための教育が必要です。

 

 

DX化への共通認識ができない

DX化を妨げる要因として、DXの必要性や意義などについて全社的な共通認識ができていないことが挙げられます。DX化は最終的に、自社のビジネスモデルや組織構造、企業文化そのものの変化を引き起こすような効果が期待されます。しかし、一部の人間だけがDXの必要性を認識しているような状態では、このように大きな変化を組織全体にもたらすことは到底できません。

 

例えば、「テレワークの導入」を目指してIT担当者がクラウド化などの必要な環境整備を進めても、経営層が納得しなくては新たな働き方を受け入れることはできません。逆に、経営者が強硬的にDXを進めようとしても、現場の実態を正しく知らなければ、役に立たないツールを導入してしまい、期待していた効果が出ないこともありえます。

 

そのため、DX化においては会社全体でDX化への理解を深め、自社のどのような課題を解決するために、どのような施策が必要なのか、共通認識をつくっていくことが重要になります。

 

 

導入コストがかかる

DX化を実行するには、導入コストがかかる点にも注意しましょう。例えば、ITツールを導入するためには初期費用とランニングコストを必要とします。

 

新たにシステムを構築したり、既存システムの再構築をしたりする場合は、エンジニアに対する人件費も必要になります。DX化の推進に経営者が消極的になりがちなのは、このような大掛かりな投資に見合ったリターンを受け取れるか不安なことにも一因があるでしょう。

 

 

社内のみで解決することが難しい

DX化に伴うさまざまな課題について、社内のみで解決するのが難しい場合があります。特にIT関係の問題については、IT人材を確保できていなければ、外部の企業に頼ることが多くなるでしょう。特に、日本におけるIT人材は、専門的なITベンダーに集中している傾向があるため、このような状況は珍しくありません。

 

そのため、自社だけで解決が難しい課題に突き当たったときは、外部の専門家に相談することが大切です。ITツールを導入するときは、何らかの問題が発生することを見越して、サポート体制が充実した企業の製品を選ぶのもよいでしょう。

 

 

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データ入力業務を効率化する方法

データ入力はどのように効率化すればよいのでしょうか? 業務の効率化には多くの企業が実践している有効な方法がいくつかあります。ここでは代表的な2つの方法を紹介しましょう。

 

 

ワークフローなどの業務内容見直し

ひとつ目の方法は、ワークフローの見直しです。現状のワークフローに無駄な業務がないかを検討し、最適化を目指します。

 

ワークフローを見直すには、業務の全体を可視化することが重要です。可視化する理由は、主に次の2点にあります。

 

・業務の全体像を明確にする

・無駄な業務がないか把握する

 

まず、業務の全体像をはっきりさせて、各業務が全体の中でどのような意義を持っているのかはっきりさせます。業務の全体像を把握すれば、今の業務が何のために行っているのか明確になるため、作業に優先順位をつけて効率化することができます。

 

また、現状のワークフローを見直すことで、無駄な業務がないか確認し、削減できる業務を削減することも大切です。フローチャートを活用して業務を可視化し、問題点を探りましょう。

 

ワークフローが可視化されたら、具体的な業務内容を明確にして、マニュアルやルールを作成します。データ入力業務では、表記方法やショートカットキーの活用などが、具体的なマニュアル内容となるでしょう。

 

 

AI入力ソリューションツールの導入

もうひとつの効率化の方法は、データ入力業務にAIソリューションツールを導入です。

 

手書きのアンケートなど、紙に書かれた文字からデジタルデータをPCに入力するには、AI-OCRとRPAというAI入力ソリューションツールを活用します。

 

AI-OCR(AI-Optical Character Recognition)は、紙に書かれた文字をスキャナやカメラで読み取り、デジタルデータ化するITツールです。通常のOCRはデジタルデータ化するのみですが、AI技術が取り入れられたAI-OCRでは、AIが自動的に書類の種類や項目を判断し、適切な箇所へデータを格納してくれます。

 

また、RPAは「Robotic Process Automation」の略で、データ入力のような定型的な業務をソフトウェア(ロボット)に代行させることで、自動化できるITツールのことです。表計算ソフトのマクロ機能などに比べて、さまざまなソフトやシステムにも対応するなど、自動化できる範囲が広いのが特徴です。

 

これらのツールを上手く活用することで、業務の効率化が実現できるでしょう。

 

 

 

DXツール導入時の具体的なステップ

最後に、DXを推進するためのツールを導入する際の具体的な進め方を紹介します。DX化を成功させるためにご参考にしてください。

 

 

DX化の目的を決める

最初に取り組むべきなのが、DX化の目的を決めることです。「なぜDX化を行うのか」という点を明確にすることで、一貫性を持ったDX戦略を推進しやすくなります。

 

このように、根本的な目的を設定することは、先に注意点として挙げたDX化への共通認識を築くうえでも重要です。特に、経営層から現場まで、全社的な合意を得ておくことは、DX化へ取り組んでいくために欠かせません。

 

 

現在の課題を明確にする

次のステップは、社内で抱えている現状の課題を洗い出すことです。課題の洗い出しには多角的な観点が必要なので、さまざまな部署・階級の社員に意見を募り、さらに他社事例などを参考にするとよいでしょう。

 

特に、平常業務はすでに現場にとっては慣れた作業であり、課題の発見そのものが難しい場合があります。まずは業務の手順を詳細に可視化し、DXツールで代用できるような業務がないかを確認しましょう。

 

 

優先順位・目標の設定をする

次に行うべきなのが、DX化する業務の優先順位を決めることです。

 

この優先順位は、課題解決の緊急性や費用、労力、難易度などの要素をもとに決めていきます。成功体験を積んでモチベーションを挙げるためにも、DX化の効果が出やすく、現場に近い業務から着手していくのがおすすめです。優先順位を決めたら、DX化の各対象に数値的な目標(KPI)を設定し、施策の実行後に目標到達の度合いを測れるようにしておきます。

 

 

段階的にDX導入していく

続いて、先に決めた優先順位にしたがって段階的にDX化を進めていきます。いきなり大規模に変革することを目指しても失敗しやすく、現場の社員などにも大きな負担がかかります。

 

まずは細かな業務や一部の部署を対象にDX化を始めて、効果を確認しながら徐々に組織全体へ広げていくのがスムーズに進めるためのコツです。DX化の効果が少しずつでも認められれば、DX化に懐疑的な人に対しても理解を促しやすくなります。

 

 

定期的にPDCAサイクルを回す

DX化のためにツールを導入するとともに、PDCAサイクルを継続的に回すことも重要です。DX化は企業にとって新しい取り組みであるため、計画通りに進まないことも当然想定されます。そのため、導入後には継続的に施策の効果検証と改善のプロセスを反復していくことが大切です。

 

自社のDXの推進状況がどれくらい進展しているか判断するためには、経済産業省が策定している「DX推進指標」を参考にするとよいでしょう。

 

参考:デジタル経営改革のための評価指標(「DX推進指標」)を取りまとめました(経済産業省)

https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003.html

 

 

 

入力業務のDX化PDF

 

まとめ

データ入力業務は、人力で行うだけではどうしても非効率的になってしまいがちです。業務を効率化するには、ワークフローを見直したうえで、AI入力ソリューションツールの活用が必要です。

株式会社無限のAI-OCRは完全クラウド型のAI入力ソリューションツールです。読み取り精度の高いAIによって、紙のデータをデジタルデータへ簡単入力が可能です。作業は4ステップで完了するので、ストレスフリーで業務の効率化に貢献します。

 

データ入力業務のソリューションツールをお探しの人は、ぜひ購入をご検討ください。

 

 


 


 

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