コラム

2021.07.28ワークフロー

業務プロセスと業務フローの違いとは?

ビジネスの現場で良く使われる言葉に、「業務プロセス」と「業務フロー」があります。どちらも似たような言葉ですが、明確な定義の違いまでは把握していない、という方もおられるかもしれません。

 

この記事では、業務プロセスと業務フローの違いや、業務フローをいかに可視化すれば良いかといったポイントをご紹介します。

 

 

 

 


 

 

 

業務プロセスとは

「業務プロセス」という言葉は、使用するシチュエーションや文脈によって解釈に幅がありますが、簡単にいえば「日常的に行われる業務の連なり」を指します。

 

企業が利益獲得のために行う活動は、いくつもの業務がつながっています。製造から営業・販売といった直接営利につながるものから、経理・総務・人事といった会社の基盤を支えるものまで、複数の業務が関連しあっているのです。それら業務の連なりと、最終的な利益獲得までの流れを指して「業務プロセス」といいます。

 

企業は常に業務プロセスを改善し、効率化していくことが求められます。業務に関わる人・情報・フローを整理し、業務プロセスがスムーズに進むよう、数々の施策を打つことが必要です。具体的には、「業務時間・コストの削減やIT化の促進」を進めることが大切といえるでしょう。

 

業務プロセスの改善方法として高い成果を発揮し、多くの企業に取り入れられているのが、BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)という手法です。

 

BPMは、業務のプロセス(手順、役割分担、ルール)を、役割分担している関係者で共有することで、日々の業務の成果を向上させる経営手法です。

 

BPMでは、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を継続して回し、業務プロセスを改善していきます。改善を続けるので、企業の生産性も常に維持・向上できます。

 

 

 

 

業務フローとは

「業務フロー」という言葉も、時と場合によって解釈は多少異なります。「業務の流れ」のみを指す場合と、その流れを「わかりやすく図で表したもの」を指す場合があります。

 

「業務の流れを図で表したもの」として考えた場合、その役割・目的は「業務の流れの可視化」です。

 

業務プロセスは目に見えるものではないので、全体像を把握するとき、個人の解釈に頼ることになります。しかし、個人のものの捉え方やイメージに左右されてしまうと、各自で全く異なる解釈になってしまうかもしれません。

 

業務フローを作成すれば、業務プロセスのつながりを視覚的に把握できます。解釈のずれが起こりにくく、正確に業務の流れを共有できるのです。

 

チーム内でわかりやすい業務フローを共有すれば、各業務プロセスの課題がすぐにわかり、迅速な対応が可能です。業務に対する高度な分析や、リソースの適切な配置、業務の均質化による生産性の底上げとクオリティアップなどが期待できます。

 

業務プロセスと業務フローの違い

「業務プロセスと業務フローの違いがわかりにくい」という方もいるかと思いますが、基本的には同じようなものと捉えて構いません。

 

ただ、英語のプロセス(process)は「過程」や「手順」という意味があり、一方のフローは(flow)は「流れ」という意味です。

 

もともとの語意から考えれば、業務プロセスは業務の11つと、それらがどのようにつながっているかを指す言葉といえます。

 

そして、フローはそれらのつながりがどのように影響しあい、顧客獲得や商品購入などのゴールに向かうかを指しています。

 

例えるなら、業務プロセスはマラソンのコースとチェックポイント、業務フローはランナーの流れです。

 

コースやチェックポイントに問題があれば、ランナーの走りにも悪影響を及ぼし、ゴールまで滞りなく進めません。また、実際にコースやチェックポイントを走ってみて、初めてわかる問題点もあるでしょう。

 

業務プロセスと業務フローの関係も同じです。業務プロセスに問題があれば業務フローはうまく流れませんし、業務フローから業務プロセスの改善点が見えてくることもあります。

 

良い業務フローを描くポイント

「業務の流れを図で表したもの」としての業務フローを描く場合、ポイントとなるのは「わかりやすさ」と「共有のしやすさ」です。

 

難解な図では、問題点もわかりにくくなってしまいます。なるべくシンプルに、誰が見てもひと目でわかるような図が理想です。

 

また、業務フローは、チーム全体の意識と業務への解釈を統一する目的もあります。そのため、共有のしやすさ、共通認識の作りやすさが重要といえるでしょう。

 

それでは、良い業務フローを描くとき、具体的にどのようなことを意識すべきか、具体的なポイントを見ていきましょう。

 


 

 

1. シンプルでわかりやすい図に

誰が見てもひと目でわかるような図が、良い業務フローの最も重要なポイントです。

 

特に、開始位置と終了位置は重要です。スタートがたくさんあると、何から始めるべきか迷ってしまいますし、ゴールがいくつもあれば、行き先がはっきりしません。良い業務フローは、開始位置と終了位置の業務がどちらも1つずつになります。

 

また、条件によって業務の流れが分岐する場合、「どのような条件」で「どの業務に移行するのか」をはっきりと記しましょう。

 

加えて、流れをわかりやすくするために、時系列に沿った業務の配置を行います。業務の順番がちぐはぐだと、全体の流れを把握しにくくなります。

 

時系列をわかりやすく配置し、さらには誰の(どの部署の)業務なのかをわかりやすく描くために、「スイムレーン」を使うのが一般的です。スイムレーンとは、プールコースのように縦に割った枠のことで、仕切られた部分(レーン)に人や部署を割り当てて使用します。

 

 

2. 基本図形を使用する

良い業務フローを描くには、いかに「見やすいか」といった点も大切です。

 

アイコンやピクトグラムを使用するケースもありますが、誰にでもわかりやすく、見やすくするには図形のほうが有効です。図形を使用すれば絵を描く技術も不要になるので、誰でも業務フローを描けるというメリットもあります。

 

基本的な図形にあらかじめ役割や意味を設定すれば、よりわかりやすくなります。業務フローを描くときに使用される、一般的な基本図形とその意味は次の通りです。

 

・丸や角丸:スタートやゴール

・長方形:各種作業や処理などのアクション

・ひし形:条件分岐、判断

 

ほかにも、別ページに渡ってフローをつなげる「接続」や、1つのプロセスを分割して記載する場合の「サブプロセス」などがあります。

 

業務フローで使う図形は、極端にいえば無限に設定可能です。しかし、あまり増やしすぎると、かえってわかりにくくなります。図形の数は、数種類程度に抑えるのが適切でしょう。

 

 

 3. 作成する意図を理解する

良い業務フローを描くためには、描き方や図形の使い方だけでなく、「なぜ業務フローを作成するのか」という意図の理解も重要です。

 

業務フローを作成しただけでは意味がなく、そこからどのように活用するのか、目的を明確にしておく必要があります。

 

製造した商品の品質が不安定ならば、業務フローから「品質を落とす可能性がある業務」を読み取ることが目的になるでしょう。

 

生産性の向上や作業の効率化を目指すなら、業務フローから「無駄な業務」を洗い出すのが目的です。

 

医療現場のように不測の事態が起こりやすい業種では、業務フローから「緊急時に障害となり得る業務」を取り除き、滞りなく対処できるようにするのが目的になります。

 

上記のように作成意図をしっかりと設定すれば、何に着目すべきかが明確となり、質の高い業務フローを描けます。

 

 

 

 

 

業務プロセス改善に役立つ「二次元ワークフロー・ソリューション」

業務フローの可視化と効率化にあたって、注目されているのがワークフローシステムです。

 

申請書や伝票など、従来は紙で管理・していた業務を電子化し、一括で管理するのがワークフローシステムです。業務の効率化と同時に可視化もできるので、企業全体で業務フローを共有できます。

 

それらのなかでも、株式会社無限が提供する「二次元ワークフロー・ソリューション」は、業務プロセスと承認プロセスをつなげられる全く新しいワークフロー・ソリューションです。

 

業務プロセスだけでなく、社内の承認プロセスもワークフローシステムに組み込むことで、業務フローが途切れないシームレスな企業経営が可能になります。

 

テレワークや脱ハンコなど、現代の企業に求められる課題にも、二次元ワークフロー・ソリューションの導入で対応できます。

 1ユーザーあたり月額330円(税込み)という格安料金で、導入やサポートの費用も基本無料というコストの低さが特徴です。

ぜひ二次元ワークフロー・ソリューションを導入して、自社の生産性を向上させましょう。

 

 

 
 

 

まとめ

企業の生産性向上や課題の解決には、業務プロセスの改善が必須です。そして、業務プロセスの改善は、個別の業務をどうにかしようとするのではなく、業務フローから全体を俯瞰することが重要です。

 

株式会社無限の二次元ワークフロー・ソリューションなら、業務フローの可視化と効率化が同時に可能で、業務プロセスの問題点もすぐに洗い出せます。テレワークや脱ハンコの促進にもつながるので、ぜひ導入し、より良い企業経営に役立てましょう。

 

 

 

 


 

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