コラム

2021.04.23AI-OCR

事務作業のデータ入力自動化のメリットと実現するツールをご紹介

 

 

 

 

入力業務のDX化PDF

 

 

事務作業のデータ入力を自動化するメリット 

先進国において少子高齢化は深刻な社会問題として取り上げられています。特に日本では、世界でも類を見ないほど国民の高齢化が進行しており、人口減少と相まって将来的な労働人口の不足が懸念されています。

 

さらに経済的な成長も鈍化しており、多くの企業でコストカットの機運が高まっています。そこで重要になるのが、業務効率の最適化と人件費の削減です。 

 

特に事務作業におけるデータ入力では、作業の「自動化」が非常に効果的な分野です。まずは社員と企業の双方の視点から、事務作業のデータ入力を自動化するメリットについて説明します。 

 

社員にとってのメリット 

事務作業におけるデータ入力の自動化は、社員にとっていくつものメリットがあります。 

 

まず、作業時間の圧縮による社員の負担と労働時間の削減です。

 

データ入力において業務を自動化することで、今まで行っていた作業の大部分を削減できます。人間が手動でデータ入力をしている場合、熟練の従業員であっても少なからずミスが発生してしまいます。そうなると文章や数値のチェックに多くの時間を割くことになるでしょう。こうした作業がなくなるため、従業員の負担軽減が期待できます。

 

業務時間の短縮によって残業の解消も目指せるでしょう。 

 

また、自動化ツールであれば業務時間に因らず、36524時間動作させることも可能です。手動での作業に比べて作業速度は飛躍的に向上するので、空いた時間を別の作業へ当てることもできます。 

 

企業にとってのメリット 

事務作業におけるデータ入力の自動化は、社員だけではなく企業にもメリットをもたらします。

 

まず、データ入力業務を自動化できれば、同じ時間でもより多くの成果を上げられるようになるため、当然生産性が向上します。打ち込みの際に発生するヒューマンエラーもなくなり、従業員の残業時間を削減できるため、人件費を削減できます。新たに人員を補充するよりもコストを抑えられるでしょう。

 

ただし、ツールによっては管理・運営のコストがかかる場合もあるので注意が必要です。 

 

さらに、従業員が時間当たりにこなせる仕事の量が増えれば、空いた時間を他の業務のヘルプに向かわせたり、担当する業務を変更したりするなどマンパワーを必要とする業務への人員配置が可能になります。場合によっては人員削減によるコストカットもできるかもしれません。 

 

事務作業のデータ入力自動化ツール( 1 )エクセルのマクロ 

事務作業のデータ入力を自動化するにあたって真っ先に思いつくツールといえば、エクセルのマクロではないでしょうか。まずは1つ目のツールとしてエクセルのマクロについて説明します。 

 

エクセルのマクロとは 

エクセルのマクロとは、エクセルにおける一連のアクションを記録して実行できる機能を指します。マクロは特に単純作業の繰り返し作業に向いています。 

 

エクセルのマクロでは、エクセルの提供元でもあるマイクロソフト社が開発した「VBA(Visual Basic for Applications)」というプログラミング言語が使われており、このVBAを用いてマクロを構築していきます。

 

たとえば、計算やコピー&ペーストなどといったアクションやPDFファイルの作成を自動化することもできます。具体的な活用例としては、定期的に作成しなければらない売上数の計上やグラフ作成、報告書の作成・出力などをマクロで行えるようにすると劇的に業務効率を改善できるでしょう。

 

また、マクロを用いればクライアントや顧客などのアドレスの一括抽出や、メールの一斉送信が可能です。 

 

エクセルのマクロの特徴 

エクセルのマクロは、エクセル上で構築できるため、自分で開発環境を準備しなくてもよい点が特徴です。新しいツールや、ソフトを導入する必要がないため、比較的ハードルが低いツールといえます。

 

また、マイクロソフト社が提供しているワード・アクセス・パワーポイントといったエクセル以外のソフトにもVBAによるマクロが適用できる点も大きなメリットのひとつです。ただし、マクロを動作させるためにはVBAの知識が必要であり、プログラミング言語を習得するにはある程度の時間を要するでしょう。 

 

事務作業のデータ入力自動化ツール( 2 RPA 

エクセル内蔵されているツール以外にもソフトウェア型のロボットによる入力自動化ツールもあります。そこで、2つ目のツールとしてRPA (Robotic Process Automation)について説明します。 

 

RPAとは 

RPAは、「仮想知的労働者」とも呼ばれ、ロボットが業務プロセスを自動的に実行する形式を指します。データ入力の現場においてはエクセルやワードなどへの単純な入力のほか、受け取った書類からの情報転記(変換)の自動化などにも活用されています。 

 

RPA3つのクラスに大別されており、クラス1は「定型業務の自動化」、クラス2は「一部非定型業務の自動化」、クラス3は「高度な自立化」と定義されています。一般的にRPAを扱う場合、このクラス1の定型業務の自動化を指します。

 

先ほど紹介したVBAとの大きな違いとしては、VBAがエクセルなどのマイクロソフト社のソフト上のみで動作するのに対して、RPAPC内のあらゆる作業を自動化することが可能である点です。ただし、VBAで行える複雑な作業や、突発的なアクシデントへの対応は難しい点には注意が必要です。 

 

RPAの特徴 

RPAは、単純作業に向いており36524時間動かすことが可能です。

 

また、PC内で動作するマクロとは異なり、クラウド上や、企業のサーバーで動作するRPAは高い処理能力を持っているので膨大なデータの処理に向いています。プログラミングに精通していなくても利用できる点も大きな特徴です。

 

ソフトによっては手順のテンプレートや、フローチャートが用意されているので、初心者であっても簡単に扱えるでしょう。

 

さらに、RPAではすでに導入されているほかのシステムとの連携も可能です。このような拡張性の高さもRPAが選ばれる理由のひとつです。 

 

RPAツールの例 

RPAはロボットに代行してもらうプロセスを指す言葉であって、現在はさまざまな企業がツールを開発しています。そこで、ここでは代表的なRPAツール2つを紹介します。 

 

WinActor 

URLhttps://winactor.com/ 

株式会社チュートリアルが提供している「WinActor」は、NTTグループと継続的な共同研究によって支えられてるRPAツールです。業務効率の改善を目的としており、その名前の通りWindows上で操作可能なアプリケーションや、個別の業務システムを利用した作業をワークフローとして学ぶことで業務の自動化を実現します。 

 

BizRobo! 

URLhttps://rpa-technologies.com/products/first/ 

BizRobo!」は、2013年に設立されたRPA テクノロジーズ株式会社が提供しているRPAソフトです。三菱重工や、HITACHISBI、パナソニックなど国内で1,500社を超える企業への導入実績を誇ります。

ロボットとAIテクノロジーによって、人間がやらなくてもよいルーティンワークから解放するという理念を持ち、人とロボットの共存を目指しているだけあって代行できる業務をオーダーメイドで構築することができるツールです。 

 

事務作業のデータ入力自動化ツール( 3 AI-OCR 

入力だけではなく、画像から文字を読み取れるツールもあります。3つ目のツールとしてAI-OCROptical Character Recognition)について説明します。 

 

AI-OCRとは 

AI-OCRは、AI(人工知能)を利用したOCR(光学文字認識)の機能を搭載したツールです。光学文字認識とは、手書きで書かれた文書や印刷物にスキャナーをかざして読み取ることで自動的に文字データとしてデジタル出力する技術です。

 

特に紙の書類から読み取って入力するプロセスの自動化で効果を発揮します。 

 

従来のOCRでは、定型のフォーマットに書かれた文章しか読み取ることができないことや、文字の認識精度の低さなどが問題視されていました。そこで登場したのがディープラーニング技術を取り入れたAI-OCRです。AI-OCRは、従来のOCRとは異なり、AIのディープラーニング技術により手書き文字の認識精度が格段に向上しました。 

 

AI-OCRの特徴 

紙の書類からのデータの入力自動化を弱みとするRPAAI-Oを連携させると、手書きの文書や領収書などの印刷物を読み取ってデジタルデータとして出力し、さらに自社の基幹データへ登録するという一連の作業を一挙に行うことができます。

 

また、データのエントリー作業や、文章のチェックもAIのサポートによって代行できます。ワークフロー機能にり、どこまでの誤差を許容するかなどの細かな設定ができるため、企業ごとのニーズ合わせてフレキシブルに運用できる点も魅力です。 

 

AI-OCRの例 

最後にAI-OCRツールの例について紹介します。 

 

AIよみと~る 

URLhttps://business.ntt-east.co.jp/service/rpa_aiocr/ 

NTT東日本が提供する手書き帳票データ化サービス「AIよみと~る」は、手書きの書類や帳票から文字の読み取り、データ化するAI-OCRサービスです。

読み取り精度96.71%と優れた文字認識機構を持ち、字の汚い人や枠外へはみ出すような文章であっても読み取れる可能性が高く、「おまかせRPA」という同社のRPAサービスとの連携することで自社システムへ自動出力することもできるようになります。 

 

Tegaki 

URLhttps://www.tegaki.ai/ 

株式会社 Cogent Labs(コージェントラボ)が提供する「Tegaki」は、手書き書類をAIを用いてデータ化するAI-OCRサービスです。ディープラーニング技術を活用した当サービスの手書き文字の認識率は驚異の99.22%を達成し、その研究結果を元にさらなるデータ入力業務の効率化とコスト削減を実現しています。 

 

 

 


 

 

まとめ 

日本では、慢性的な少子高齢化にて労働人口が減少傾向にあります。人員の確保が難しくなる見通しである以上は、業務の効率化は重要な課題であるといえるでしょう。そうした背景下では、単純作業の自動化や、業務効率の向上させる効果が求められます。 

 

その要望に応えるのが、事務作業の効率化ソリューションとして株式会社無限が提供するRPAAI-OCRを内包した包括サービス「AI入力ソリューション」です。

 

このデータ入力業務の自動化ツールであるAI入力ソリューションを導入することで、業務プロセスを改善し、働き方改革によって従業員の負担だけでなく企業の負担も軽減できるようになるでしょう。

 

 


 

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