コラム

2023.05.15インボイス制度

インボイス制度の登録申請方法 期限や必要なものは?

2023年10月から開始するインボイス制度により、課税・免税事業者はさまざまな影響を受けます。本記事ではインボイス制度の手続きや準備方法、経過措置や免税事業者のメリット・デメリットなどを解説します。課題解決に役立つソリューションを導入して、効率的に進めましょう。

 

 

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インボイス制度とは?

2023年に導入される新しい制度によって請求書等の記載要件が変化します。特に消費税額の表示と仕入税額控除に関係する部分が大きく変わるため、課税事業者は対応が迫られます。

 

免税事業者も仕入税額控除の仕組みの変化によって仕事に影響が出る可能性があるため、制度の開始までにどう対応するのか判断する必要があります。詳細は続きをご覧ください。

 

 

インボイス制度とは?簡単におさらい

適格請求書保存方式のことをインボイス制度と呼び、一定の記載事項を満たしている請求書(インボイス)の交付と保存を事業者に求めるものです。

 

政府広報オンラインによると、インボイスは”売手から買手に対して正確な適用税率や消費税額等を伝えるための手段”とされており、消費税の仕入額控除の適用に関係します。売り手側は取引相手からの求めに応じてインボイスの発行義務があり、買い手は交付されたインボイスの保存が必要です。

 

また、買い手企業は交付を受けることで売上の消費税分から仕入れにかかった消費税を差し引けるようになります。

引用元:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202210/1.html

 

制度導入に至った背景として、消費税の引き上げと軽減税率があります。10%と8%の税率が混在している状態のため、どの商品がどの税率なのかを明確にする必要があります。その判別の方法として導入されるのがインボイス制度であり、正確な消費税額と税率の把握に繋がります。

 

インボイスを交付するには発行事業者になる必要があり、事前の申請が欠かせません。消費税控除の適用にかかわるため、取引先が企業の場合は申請しておくことをおすすめします。

 

 

インボイスを交付できる事業者とは? 登録が必須

上述の通り、インボイスを交付できるのは発行事業者のみです。発行事業者になるには、課税事業者として登録しなければなりません。税務署長に登録申請をして、審査を受けましょう。審査終了後に登録を受け、情報が公表されます。

 

売り手は、買い手(課税事業者)の要求に従いインボイスを交付します。交付したインボイスの写しは、保存が必要です。

 

買い手は、交付されたインボイスを保存して仕入税額控除を受けられます。

 

 

インボイス制度の経過措置

制度開始直後から、免税事業者との取引の際に仕入税額控除を受けられなくなるわけではありません。免税事業者からの課税仕入について、2023年から2029年までは、控除の適用に関する段階的な経過措置が設けられました。

 

  • 2023101日から2026930日まで:仕入消費税相当額の80%が控除可能
  • 2026101日から2029930日まで:仕入消費税相当額の50%が控除可能

 

上記の期間において、経過措置が適用されます。控除を受けるには必要事項を記載した請求書や帳簿などの保存が必要です。

 

制度によって免税事業者は多大な影響を受けますが、経過措置があることでインボイスを発行する課税事業者になるか、考える時間が与えられます。ただし、経過措置期間は請求書や帳簿などを免税事業者と課税事業者に分けて管理しなければならず、事務コストが増える点を押さえましょう。

 

 

上記の経過措置に加えて、小規模事業者に対する特例(2割特例)もあります。2割特例とは、免税事業者が発行事業者になる場合に生じる税負担や事務負担を軽減する目的から、納税額を売上税額の2割に抑える激変緩和措置です。

 

通常の計算方式では、売上にかかる消費税額から仕入れにかかる消費税額を引いて納付税額を計算するか(一般課税)、もしくは売上にかかる消費税額から売上税額にみなし仕入れ率を掛けた金額を引いて納付税額を計算(簡易課税)しなければなりません。

 

しかし、2割特例では売上にかかる消費税額から売上税額の8割を引いて納付税額を計算すればよく、仕入税額の実額計算が不要です。さらに、業種にかかわらず売上税額の一律2割を納付すればよく、事前の届け出も必要ありません。

 

2割特例の対象となるのは、インボイス制度を機に免税事業者から課税事業者(発行事業者)になった場合です。

 

 

インボイスと現在の区分記載請求書との違い

まず従来の請求書に必要とされるのが以下の項目です。

・請求書発行者の氏名または名称

・取引年月日

・取引内容

・取引金額

・受領者の氏名または名称

 

2019年から始まった区分記載請求書の要件としてさらに以下の項目が追加されました。

・軽減税率の対象であることの記載(マークなどの印でもよい)

・10%・8%の税率ごとに区分した上での税込み価格の記載

 

2023年10月からのインボイス制度の導入でさらに次の項目が加わります。

・税率ごとに分けた上で、合計した税抜きまたは税込みの商品価格と適用税率を表示

・税率ごとに区分した消費税額等の表示

・請求書発行者の登録番号

 

区分記載請求書との違いは記載項目の数です。従来の項目と合計して上記10個の記載項目を満たす請求書が新しく導入される適格請求書(インボイス)として扱われます。ちなみに、レシートや領収書は適格簡易請求書という扱いになります。
 

 


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インボイス制度に登録しないとどうなる?

インボイス制度の登録は任意であり、登録するかどうかの判断は個々の事業者に委ねられています。
自社が課税事業者である場合、免税事業者である場合に分けて、インボイス制度の登録をしないことによる影響を押さえましょう。

 

・自社が課税事業者である場合

 

課税事業者からの仕入れには、仕入税額控除が可能です。仕入税額控除は同じ商品から何度も課税されないようにする制度でもあり、売上時に商品対価と一緒に受け取った消費税を仕入れ時に支払った消費税と相殺できる税の仕組みのことです。差額が納税する消費税になります。

 

仕入れ先が発行事業者ならばインボイスを入手して仕入税額控除が受けられ、課税事業者である自社が発行事業者として登録をすれば、販売先にインボイスを発行できます。

 

しかし、自社が課税事業者であっても登録をしない場合は、販売先などの買い手側は仕入税額控除を受けられません。買い手側の税負担が増えるため、取引を続けられなくなるリスクがあります。

 

 

・自社が免税事業者である場合

 

免税事業者は、仕入税額控除の適用条件を満たすために必要なインボイスの発行ができません。上述の通り買い手側の視点に立つと、インボイスを発行してくれない売り手と取引をすれば、仕入税額控除を受けられないデメリットが発生します。

 

インボイスの発行ができない売り手との取引において消費税額を相殺できないため、仕入れと売上の消費税をそのまま納付することになります。買い手側からすると消費税の負担が大きくなるため、インボイスの発行事業者でない売り手との取引を控える可能性があります。

 

インボイスを発行しない売り手は、買い手の税負担の都合で仕事が減る可能性が危惧されています。これまで免税事業者だった方は消費税の納税義務がないため、発行事業者になる必要は特にありません。

 

ただ、取引先との関係継続を考えてインボイス制度をきっかけに課税事業者への切り替えを検討している方もいます。

 

免税事業者のまま事業を続けるメリット

 

免税事業者のまま事業を続ける主なメリットは、消費税の申告と納付が不要な点です。課税事業者となり登録すると、付随して消費税の計算などのさまざまな業務を行う必要が生じます。

 

免税事業者のままならば、申告やインボイス処理・管理に関する事務コストもかかりません。さらに上述の通り、制度開始後6年間は経過措置を受けられる点もメリットです。

 

免税事業者は将来的に取引を見直される可能性がありますが、自社の専門性が高く他社にはない技術や製品、サービスを提供する場合は、取引を継続できるかもしれません。その場合は、従来通り益税を得られます。

免税事業者のまま事業を続けるデメリット

 

上述の通り、免税事業者との取引において仕入税額控除は適用されません。経過措置によって一定割合の仕入税額控除が可能ですが、それでも全額の控除適用はされないうえ、経過措置終了後は仕入れ側に税負担がかかります。

 

課税事業者との取引ならばインボイスの発行が可能であり控除も受けられるため、同様の取引先を確保できる場合は免税事業者と取引をする理由がありません。

 

免税事業者のまま事業を続けるデメリットは、取引先から取引を打ち切られる、もしくは契約を見直されるリスクがあることです。取引を継続できた場合にも、値下げ交渉をされる可能性があります。

 

新規取引先を開拓しようとしても、免税事業者であると分かれば悪いイメージを持たれる、契約に至らないといった悪影響もあるかもしれません。

インボイス制度登録の判断基準

 

免税事業者にとって、課税事業者になる場合とならない場合の両方にメリット、デメリットが存在します。登録すべきか判断に悩む場合は、自社の取引先を確認しましょう。

 

取引先がすべて免税事業者、もしくは一般消費者のみの場合には、仕入税額控除は行われません。自社が発行事業者になる必要はなくなります。
ただし、将来的に取引先が課税事業者や発行事業者へ切り替える可能性もあることを意識しましょう。

 

インボイス制度の登録申請期限は?

 

インボイス制度の登録申請期限は

 

登録の受け付けは2021年10月1日からのため、すでに始まっています。インボイス制度が正式に開始されるのは2023年10月1日です。制度開始の当日から発行事業者として登録を受けたい場合は、原則2023年3月31日までに申請を済ませておく必要があります。

 

申請後には処理期間があり、審査プロセスを経て登録が完了します。申請すればすぐに受理されるわけではないため、審査時間を考慮して早めに提出することが大切です。申請方法で審査時間に違いがあり、e-Taxが約3週間、書面の場合は約1ヶ月半が目安となっています。

 

e-Taxで申し込む方が早く処理されるため、早く済ませたい方は電子手続きがよいです。

 

期限が迫るに連れて登録申請する人も増加していくことが予想できるため、申請の処理に時間がかかる可能性があります。登録を決断した場合は後回しにせずに早めに手続きを済ませておくのがおすすめです。

 

2023年930日までに登録申請していれば、制度開始日から適用されます。期限目前に提出して登録通知が届かなかったとしても、適格請求書発行事業者として登録を受けた扱いになります。

 

さらに、制度開始日よりも前ならば、登録申請の取り下げや再申請も可能です。焦って登録してしまったけれど、まだ検討したい場合には、いったん取り下げましょう。

 

国税庁「適格請求書発行事業者の登録件数及び登録通知時期の目安について」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/kensu_kikan.pdf


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インボイス制度の登録申請で必要なもの

インボイスを交付するには発行事業者として登録する必要があります。申請方法には郵送や窓口持参のほかにe-Taxを使った電子申請の受け付けもあります。書面とe-Taxでは申請に必要なものが異なるため、手続きにあわせて用意しましょう。

 

 

書面で申請する場合

書面での申請には「適格請求書発行事業者の登録申請書」が必要です。書類は国内事業者向けと国外事業者向けの2種類が用意されているため、適した方を用意します。書類は全2枚で構成されているため、不足がないように送付しましょう。

 

記載する際は書き間違いや書き忘れ、チェックボックスの入れ忘れがないように注意してください。ビル名や部屋番号など所在地は省略せず、丁寧に記載しないと審査に通りません。

 

登録手続きの情報や申請書の記載例については国税庁の公式サイトで案内があるため、そちらも参考にしてみてください。

国税庁 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/invoice_01.htm

 

 

e-Tax(電子申請)で申請する場合

e-Taxで行う場合、パソコンやスマートフォンなどの端末、マイナンバーカードなどの電子証明書、利用者識別番号が必要です。

 

電子証明書はマイナンバーカードの発行による取得か、e-Taxで使用可能なことが確認されている電子証明書の取得により入手できます。取得するには特定の認証局、電子委任状取扱事業者から発行を受ける必要があります。

 

利用者識別番号の取得には「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」の提出が必要です。書面のほかe-Taxソフト(ウェブ版・SP版)を利用したオンライン完結での取得も可能です。すでに取得済みの方は再度実施する必要はありません。

 

ウェブ版のe-Taxソフトを利用すると質問形式で申請データを作成できるため、漏れなく円滑に作成するのにおすすめです。税理士に依頼している場合は代理送信にも対応しています。

 

e-Taxでの申請は国税庁の公式サイトでも手続きや必要なものの案内が書かれているため、不明なことがあれば参考にしてみてください。

国税庁 e-Taxによる登録申請手続

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_shinei.htm

 

これまで紙媒体で書類を管理していた場合、請求書が要件を満たしているか、記載事項に誤りがないかの確認が必要になり、経理の処理負担の増加が予想できます。制度の導入をきっかけに紙から電子データの移行を進めてみてはいかがでしょうか。
 

 


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インボイス制度の登録申請方法と流れ

書面(郵送・窓口)とe-Taxを使った申請書の作成方法と提出の手順を説明していくため、参考にしながら手続きを進めてみてください。

 

 

申請書の作成

書面申請する場合は、国税庁の公式サイトにて申請書のダウンロードが可能です。国内と海外の事業者で使う書類が異なるため間違えないように気をつけてください。法人用の申請書記載例も配布されているため、記入の際の参考資料としてご覧ください。

 

e-Taxでの申請はマイナンバーカードなど必要なものを準備した上で行います。ウェブ版で申請する場合は問答形式で作成可能です。e-Taxソフトを開いてログインと利用者識別番号の登録をすると、申請に必要なデータ入力ができるようになります。

 

また、必要事項の回答に「はい・いいえ」の選択で答えていくことで申請書類を作成できます。通常のe-Taxソフトでの申請は帳票形式となり、書面と同じ形式の電子データに入力してe-Taxで提出します。

 

 

申請書の記入項目

申請書の記入事項として、名称、住所、法人番号、事業者区分(課税・免税事業者)があります。また、免税事業者の場合は個人番号や事業内容、設立年月日、資本金などの記入がさらに求められます。

 

2枚ある書類のうち1枚目は名称・住所などの正確な登記情報の記載が必要です。2枚目は発行事業者に登録する際のチェック項目の選択があります。

 

登録希望日を制度開始日の2023年10月1日にする予定なら、登録希望日の欄は記入不要です。課税期間の初日の項目は、課税事業者になる場合に限り制度開始前の2023年9月30日以前の日付を記載することもできます。ただし、登録の日付は制度の正式開始日に設定されます。

 

2枚目下半分は免税・課税事業者問わず記入が必須のため注意しましょう。申請書の項目に記入できたら郵送で提出するかe-Taxで申請します。

 

 

税務署に提出

郵送で送付する場合の提出先は管轄のインボイス登録センターです。都道府県ごとに異なるため、管轄センターの住所が分からない場合は国税庁の公式サイトで確認しましょう。e-Taxの場合はソフトを使えば自宅で完結します。

 

e-Taxでの提出方法や操作方法の詳細については以下の国税庁のページをご覧ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_shinei.htm

 

管轄の税務署の情報について調べたい方は以下の国税庁の公式ページから探すことが可能です。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_yuso.htm

 

書類を提出したあとは税務署による審査の期間が約3週間~1ヶ月半あります。電子申請の方が処理は早めです。審査期間中には記載の誤り・不備、虚偽の記載がないかチェックされます。不足がある場合は申請が通らないため注意です。

 

また、提出期限が迫ってから申請すると翌年度の登録になる可能性があるため、スケジュールに余裕を持って出しましょう。

 

審査が終わって登録手続きが済むと、発行事業者として登録簿に記録されます。国税庁の公表サイトから名称や登録番号などが記載され、外部から確認できる形になります。これにより、インボイス記載の番号が正しい登録番号なのか、有効なものかを調べることが可能です。

 

 

税務署から通知

登録申請が処理されたあと、税務署から登録通知が返ってきます。申請時にe-Taxでの受け取りを希望した場合はe-Taxの電子データで通知されます。物理書類と違って紛失の恐れがないため電子データでの受け取りが推奨されています。

 

登録通知データの確認はe-Taxソフトから確認可能です。ウェブ版の場合はログインし「送信結果・お知らせ」から「通知書等一覧」を閲覧すると確認できます。電子データで通知が届いた場合はダウンロードして保管しましょう。

 

書面で提出した場合は税務署から郵送で登録番号が通知されます。届いた通知書は保管しておきましょう。原則として再発行は行われません。電子データで受信した通知も約5年経過すると削除されるため、保管するにはダウンロードが必要です。

 

なお、電子データで表示できない文字が含まれているなど一部のケースでは電子データ希望でも郵送で送られてきます。

 

 

取引先へ通知

無事に登録完了まで手続きが済み、登録番号の通知と公表が行われたら取引先に連絡をしておきます。連絡事項として次のことを伝えるとよいでしょう。

 

・インボイス発行事業者登録を行ったこと

・登録番号の通知

・インボイスの記載に使うフォーマット

・インボイスの交付手段

 

もし取引先の対応状況を聞いていない場合は連絡をきっかけに確認を取ってみるとよいです。ここまで完了すれば制度の対応ができたようなものですが、現在の業務フローや現行システムもインボイスに対応しているかどうかの確認も必ずしておきましょう。
 

 

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インボイス制度の登録がされているか確認する方法

 

事業者の登録状況は、「適格請求書発行事業者公表サイト」で検索可能です。自らの登録状況に加えて、取引先が交付したインボイスに記載されている登録番号が有効なのかについての確認もできます。

 

登録番号は、一度に最大10件まで検索できます。

検索画面に登録番号(Tを除く13桁の半角数字)を入力して検索ボタンをクリックすれば、以下の情報を確認可能です。

 

・氏名又は名称

(法人の場合)本店又は主たる事務所の所在地 個人事業主の場合は、公表の申出があった場合のみ表示される

・登録番号

・登録年月日

・登録取消年月日、登録失効年月日

 

サイト画面から、表示データをダウンロードし保存することも可能です。

ただし検索が可能になるのは登録処理終了後なので、登録申請書の提出直後に検索しても、表示されない可能性があります。

 

国税庁「適格請求書発行事業者公表サイト」:

(https://www.invoice-kohyo.nta.go.jp/)

 

 

インボイス制度登録の注意点

申請書の記載に誤りがないようにしましょう。記載ミス・記入漏れなどがあると申請が通らずに登録完了までに時間がかかってしまいます。

 

また、提出できなかった、期限に遅れた場合は、年度内に発行事業者にはなれず、翌年度からインボイスの発行が可能になります。年度内は取引先が仕入税額控除を受けられないという影響が出るため、提出期限には注意した方がよいです。

 

自社が買い手の立場になる場合、インボイスの発行がなければ仕入税額控除を受けられません。取引先に免税事業者がいる場合は、インボイス発行事業者になるかどうか確認しておくとよいでしょう。取引の継続を考えている場合、経理処理が変わるため区別して管理する必要も出てきます。

 

売り手の場合はインボイス発行事業者になるかどうか判断し、課税事業者になるか、申請書を提出するのか、期限内に決めましょう。中小企業の場合は簡易課税制度で対応できる可能性もあるので検討してみてください。みなし仕入率の適用によって経理の業務負担を軽減できます。


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97%の企業がインボイス制度の登録を完了

 

インボイス制度の登録申請期限は当初20233月末でしたが、上述の通り9月末に延長されました。ほぼすべての企業がすでに登録を完了しています。
株式会社東京商工リサーチの分析結果によると、20233月末までのインボイス登録件数は、累計268万件です。20233月末時点で、法人のインボイス登録件数は1824,807件であり、登録率は97.1%です。

法人に加えて、制度によって影響を受ける個人事業主の登録も進んでいます。

 

引用元:株式会社東京商工リサーチ

(https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1197591_1527.html)

 

 

インボイス制度の登録申請にあわせて必要な準備

登録申請の手続きと一緒にしておきたい準備について解説していきます。申請書の作成も大切ですが、経理の業務も制度にあわせた変更が必要です。

 

自社のシステムを見直す

申請をすると同時に、自社で現在使われているシステムがインボイス制度に対応しているか確認した方がよいです。制度で使われる新しい方式に変わると、区分記載請求書に必要だった記載事項に加えて項目が増加します。そのため、請求書の発行に使っているフォーマットの更新が必要です。

 

ほかには消費税の端数処理方法が変わっています。これまでは買った商品ごとに処理していましたが、制度の開始後はひとつのインボイスにつき税率ごとに1回までに変化しています。

 

また、割戻し計算に加えて積み上げ計算の採用が可能になるなど、税額計算の方法の変化にもシステム側で対応する必要があります。特に小売業では積み上げ計算の方が利益が多くなるケースがあるため無視できない変更です。

 

もし新しいインボイスにシステム側が対応できないようであれば見直しが必要になります。クラウド型の会計ソフトの場合は制度にあわせてアップデートされるため特に問題はないはずです。しかし、パッケージや独自開発したソフトを利用している場合、何らかの対応が求められる可能性があります。

 

 

経理業務のワークフローを確認する

制度の開始により経理業務も今までのやり方から変更する必要が出てきます。新しい制度に円滑に対応できるよう、ワークフローの見直しをするべきです。また、影響が及ぶ範囲は経理だけではありません。請求書の発行業務や課税・免税事業者ごとの管理など広い分野に関係します。

 

見直し後によくある問題として、紙の請求書から電子データに入力する手間や読み取りに時間がかかる、現在使っているシステムではインボイス制度に対応できない、フォーマットの異なる書類の処理に時間がかかる、ワークフローの適切な整理方法が分からないなどの課題が出てきます。

 

そういった課題・悩みの解決におすすめしたいのが、無限社が提供する「AIソリューション」と「二次元ワークフロー・ソリューション」です。インボイス制度に初めから対応しているソリューションのため、制度が始まっても安心して利用できます。

 

紙の請求書の自動入力対応のほかに承認・修正フローの一本化と自動化、受発注・経理システムとの連携などが可能です。これによって業務工数の大幅な削減・効率化、紙データの迅速な読み込み・デジタル化が実現します。業務フローのデジタル化によってリモートワークの推進やDXの導入にも貢献します。

 

インボイス制度への対応に必要な準備についてもっと詳しく知りたい方はこちらも参考にご覧ください。

 

 


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まとめ

2023年10月に開始されるインボイス制度によって、請求書の記載要件が変化します。制度開始後、買い手が仕入税額控除を受けるには、売り手からインボイスを交付されなければなりません。

売り手がインボイスを交付するには発行事業者になる必要があり、事前の登録申請が必要です。登録申請は、書面またはe-Taxから行えます。申請は任意であり、免税事業者のままならば消費税申告や納付が不要です。しかし、インボイスの発行ができない売り手との取引では仕入税額控除が受けられないため、取引先との契約が見直されるかもしれません。

また、制度によって経理業務やその他の業務フローにも影響があるため、これをきっかけに業務の効率化やワークフローの見直し、デジタル化を推進するのがおすすめです。

業務の見直しと効率化に役立つ製品として、無限社はインボイス制度に対応している各ソリューションを提供しています。

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